子どもたちからお年寄りまで、心の豊かさを求めているのに、そういう気軽な場所が少なくなってきているのが現実だと思います。そこで、「人と人とのコミュニケーション」を大切にした、地域密着の店舗で、単価の安い、また幅広い年齢層に食べていただける商品として「福まんじゅう」を開業しました。今回の応募に際しては、書類を書きながら、そのような私の創業の原点をまとめてみたというのが実感であり、それが認められたことをとても喜んでいます。応募を勧めてくださった、創業時からお世話になっている、ひろしま産業振興機構の方々にも感謝の気持ちでいっぱいです。
平成21年より、7坪の小さなお店で小型の手焼きまんじゅう「福まんじゅう」の製造販売を行っていましたが、「福」という縁起の良い名称のため、学校の卒業式や結婚式の引き出物などでもご利用いただけるようになりました。
創業当時は、地域の子どもたちの憩いの場「寺子屋」のような地域密着の店舗でした。地域の子どもたちのアイデアと応援で誕生した「必勝まんじゅう」もその一例です。
商品認知度が高まり、次第に生産数が増加したため、平成25年に小さな工場をオープンし法人化しました。法人化後、より便利にお客さまに商品提供ができるように、最寄りの店舗で受け取りできる仕組みをつくり、卸先のスーパーさまと弊社がWin-Winの関係を構築しました。
また、オリジナルの焼き印を作り、お客さまのシーンに合わせて、使い分けしていただいています。福・必勝・ありがとうなどの焼き印でできたおまんじゅうは好評です。その他、会社のロゴ・社長さま直筆の文字・学校の校章など、企業さまのオリジナルのおまんじゅうの製造も行っています。
小さな工場で手焼きだからできるサービスとして、1個からの受注や必要な時に必要な個数、中のフレーバーも季節に合わせて選んでいただけることが強みです。
平成27年には、地元、吉島小学校の子どもたちの「あったらいいな」のあんこを商品化。福まんじゅう「コーラあん」を発売。子どもたちの社会とのつながりを大切にし、商品化だけではなく、子どもたちのアイデアで商品化となった「福まんじゅうコーラあん」を店頭で販売しました。
平成26年には、広島東洋カープの公認が取れ、「カープ福まんじゅう」の発売を開始。カープファンの方にも最寄りの店舗で受け取れる仕組みをご利用いただき、好評を博しています。平成30年3月には本社工場を移転・オープンし、より多くの需要に対応できる体制を整えていきます。
移転を機に、食品製造メーカーとして衛生管理などの基本を正しながら、今までは地域や広島県レベルの販路だったのですが、カープの福まんじゅうを通して全国のカープファンにお届けできるような会社を目指しています。今は、必要な時に必要な数だけ、季節に合わせたものを提供していますが、健康志向など時代に流れに合わせたものも考案中です。いくら量的にも規模的にも拡大したとしても、あくまでも手焼きにはこだわっていきたいと考えています。
私は、広島県の創業サポーターや女性活躍推進アドバイザーとしても活動しています。新工場は女性の起業家たちの集まる場として、お菓子づくりを目指す人たちと一緒に、食品製造の在り方や卸業の大切さを現場でレクチャーしながら、創業していく人がより多く、より長く創業していけるようにサポートしていきたいです。物づくりから夢づくりになるために、私自身が経験したノウハウを伝えていきたいと思っています。
当社には60歳以上の従業員や一人親、親の介護をしている従業員もいます。そういった境遇でも働いていける職場づくりも目標の一つです。
事業所名 | 株式会社 福々庵 |
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所在地 | 〒730-0826 広島市中区南吉島1-1 ボートパーク広島1階 |
連絡先 | TEL : 082-249-9812 |
ホームページ | http://www.fukufukuan.jp |
創業 | 2013年7月 |
資本金 | 100万円 |
従業員数 | 17名 |