2014年6月に、広島市中区本川町にてシェアオフィス・ワーキングスペース「ポートインク」を設立しました。
設立のきっかけは本当に単純なもので、前職の起業家支援施設が閉鎖となってしまったためでした。
この仕事が、やりたかったわけでも、好きだったわけでもなく、単に、起業家をサポートする施設が必要とされているのになくなるのはダメだという「使命感」でしかありませんでした。
そういう割には、正義感が強いわけでもなく、創業にあこがれていたこと、行政の創業支援が手厚くなっていたこと、加えて相談した先輩起業家の心強いサポートにより、施設の設立が割とあっさりできたことで、創業時期としてはグッドタイミングだったと思います。
設立はあっさりできたものの、はじめの3年間は、売上が伸び悩み、どんどんお金がなくなり、経営がどんなに大変か目の当たりにし、本当にしごかれました。
よく言われる言葉ではありますが「はじめるのは簡単だけど、継続するのは難しい」というのはまさにその通りだと実感しています。それでもなぜかやめたいとは思いませんでした。無我夢中だったのだと思います。
今では、そういう苦しみを経験した自分自身が起業創業者の立場で応援する姿勢を持って、起業創業サポートすることができていると思っています。

ポートインクをオープンして7年経ちましたが、今でも受付に入って利用者の方々と会話をしたり、利用者のニーズを拾いながら事業をしています。
近年コワーキングスペースが普及して、利用者の層も幅広くなってきました。テレワークの利用需要も増えてきています。
ニーズに合わせて様々なサービスを提供しています。
サポートしてもらえて助かった、ありがたかったと言ってもらえることが何よりもやっていて良かったと思える瞬間です。

プライベートでは、現在10歳と2歳の息子がいます。
仕事と家庭の両立は大変ではありますが、子供たちを連れて仕事をすることもたまにありますし、周りにも理解していただけているので、そういう面では、子供がいるから仕事が制限されるということはほとんどないかと思います。ファミリーサポートセンターや病児保育の存在もありがたいです。
何よりも、私はこうして創業という選択肢が出来たのは理解してくれる夫がいるからこそだと思っています。

私にとって創業とは、自らが決断し行動できることだと思っています。
全てが自己責任なので臆病になることもありますが、行動することで新しい出会いや発見もあります。そういうワクワクやドキドキの新鮮さを味わえることは創業の魅力だと思います。
今では、その魅力を感じながら日々を過ごすことが出来ていて大変ながらも楽しいです。