異業種からのスタートも可能。
好きという情熱に勝る才能はない。

  • PROFILE
  • 12年間美容師として働いた後、IT・Web業界へ転身。Webを学ぶため通った職業訓練校で出会った仲間たちと共に、個人事業主3人のチームで仕事をスタート。現在は、コンサルティング、クリエイティブ、テクノロジーの三位一体で「ビジネスの問題解決」に取り組んでおります。お客さまと密なコミュニケーションを行い、理念・ビジョンを理解し、事業戦略やサービス全体をデザインしている。

教えて先輩!創業でつまずくポイント、乗り越えるコツ その1
資金がなく事務所探しは難航したが、自治体の支援を活用。

美容師からIT業界へ転身し、
中心部にオフィスを構えることに。

 美容師として働いていた頃から、サロンのWebやSNSに携わるなど、ITの世界に興味を持っていました。この道に転身しようと思ったきっかけは、iPhoneの登場ですね。手のひらほどのパソコンが誕生したことで、世界が大きく変わるかもしれないという予感にワクワクし、将来のことを悩んだ末に美容師を辞めて、職業訓練校でITを学んでいました。しかしカリキュラムを終えて、訓練校が紹介してくれたのは契約社員としての道でした。夢を抱えて転身したはずなのに、契約社員という立場では、自分のやりたいことに真っ向から挑戦できないかもしれない。そう考えてたどり着いた結論が「創業」だったのです。
 では創業に向けて何をしたかというと、まずは一緒に仕事をしてくれる「仲間づくり」と「事務所探し」でした。仲間づくりに関しては、職業訓練校で出会った友人2人に声をかけ、チームを結成。個人事業主3人が集まってのスタートになりました。一方、事務所探しは資金がまったくなかったので、とても苦労しました。自宅からスタートして、カフェ、図書館などを転々とし、いわゆるノマドワーカーのような働き方をしていました。しばらくして、広島県の創業支援によりインキュベーション施設が半年ほど無償で借りられると聞いて即応募しました。資金のない自分たちにとって、無償で拠点ができるのは願ってもない話でした。しかもインキュベーション施設ですから、他の創業者と出会うチャンスもできる。結局そこで3年間事務所を借りることとなり、その間に個人から法人へと移行し、順調に顧客を増やすこともできました。おかげさまで、この春には念願のオフィスを広島市内中心部に構えることができました。

教えて先輩!創業でつまずくポイント、乗り越えるコツ その2
メンターは、自分の足で分野別に複数人を探す。

ビジネスを成功させる秘訣は、
「お役に立ちたい」という気持ち。

 創業時はもちろん、壁にぶつかった時、いろいろな先輩やアドバイザーなどに話を聞くと思うのですが、本当に自分が納得できる話を聞きたいと思うなら、私は自分の足で探したメンターに話を聞いた方がいいと考えています。私の場合は、経営・事業・組織・広報・営業・財務・人事・労務と細かく分けてリストを作り、それぞれの分野でその道のプロに話を聞ける体制を整えています。一人が何でも知っているわけではないですからね。分からないことを分からない人に聞く事態を避けるため、分野別に頼りになる人を探しておいた方がいいと思います。
 人脈づくりで異業種交流会などに参加する場合もあると思いますが、もしもそこで仕事を得ようと思っているなら、それは甘い考えですね。与えてもらうことばかり考えていたら、結局そういう人たちだけが集う場所になってしまいます。人脈をつくろうと思うなら、自分からも何か提供できるものを携えていくこと! ビジネスは相手に対して「お役に立ちたい」という気持ちがなければ、なかなかうまくいかないものです。お客さまに対しても、「売りたい」「買ってほしい」という独り善がりな思いをぶつけるのではなく、相手の気持ちを考えて、事業を通じてどうお役に立てるかを考え、提案していくことが大切。そうすれば契約も自然に増え、お客さまとの絆も深まっていくと思います。

教えて先輩!創業でつまずくポイント、乗り越えるコツ その3
安定を捨て経営者になるには、相応の情熱が必要。

挑戦への不安を打ち消すには、
不安になる暇がないほど情熱を燃やす!

 僕は、美容師からITへとまったく違う世界に飛び込んできたので、経験もゼロ、実績もゼロでした。でも考えてみれば、初めから経験や実績を持ち合わせている人間はどこにもいません。しかし「会社員」という安定を捨ててまで、やりたいこと、好きなことを選んで創業した経営者には、誰もが持ち得ないパワーがあります。それは「情熱」と言い換えることもできるし、経営者ならではの「覇気」とも言えるでしょう。いくらスキルがあっても、「僕、美容師を辞めるほど、ITが好きなんです!」のインパクトには勝てないですよね。不安は誰にもあるもので、それを消すには、不安になる暇がないくらい仕事に打ち込むしかありません。これから創業される方には、自分の中にある「情熱」あるいは「覇気」のエネルギーを絶やすことなく、挑戦し続けてほしいですね。
 ありがちなコメントかもしれませんが、創業するとすべての責任が自分にのしかかってくる反面、苦労してやった分だけ自分に返ってきます。事業を通して自分を取り巻く世界が一気に変わるのも、創業したからこその結果です。もし創業していなかったら、これほど視野が広がることもなかったと思います。たくさんの方と出会い、言葉を交わす中で、新しい知識や未来の可能性にワクワクするたび、「創業して良かったな」と思います。そしてまだまだ微力ではありますが、事業を通して何かしら社会貢献につながっているということに喜びも感じています。

会社情報

事業所名 株式会社MIRAI
所在地 〒730-0013 広島県広島市中区八丁堀4-15 5F
連絡先 TEL :082-225-6281
ホームページ https://mi-rai.co.jp/
創業 2015年
従業員数 5名
業種 サービス業
事業内容 コンサルティング事業、クリエイティブ事業、テクノロジー事業

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