未知なる道を求めて
製造業に画期的なサービスを

  • PROFILE
  • 2009年アクセンチュアに入社し、コンサルタントとしてBtoB事業からBtoCサービスの立ち上げ・運用に携わる。アクセンチュアを退社後、2012年6月株式会社ミチを設立。2013年1月から、全国のプロネイリストが作成したネイルチップを海外に向けて販売する事業を開始する。その後、国内へと市場を移して人気を集めるものの、2019年に事業を譲渡。さらなる成長を求めて、今度は製造業へ向けた新規事業「Hitorigoto」を立ち上げる。2021年1月からは広島にも拠点を設け、東京−広島の二拠点生活を開始。事業の成長に加え、自らのライフスタイルを通して、多様な生き方を世の中に伝えたいと考えている。

教えて先輩!創業でつまずくポイント、乗り越えるコツ その1
参入する市場を誤ったなら、即軌道修正

どの山を登るか、頂上には誰がいるのか。
戦う場所を誤ると、創業の理念も失う。

 創業したのは10年前のことです。当時は独立したいという気持ちが先行して、何をやるかも明確に決めないまま走りだしてしまいます。そのため当初は前職での経験を生かして、コンサルティングやシステム構築、SNS運用のお手伝いなどを行っていましたね。しかし、こうした業務は前職と似通っており、やがて自分で唯一無二のビジネスモデルをつくりたくなりました。SNSの運用を支援する中で、ネイルの投稿へ「いいね!」がたくさんつくことにヒントを得て、新しく立ち上げたのがネイルチップの販売事業です。海外の方にとって日本のネイル技術は珍しく、それなら越境ECで市場拡大が図れると考えました。ところが市場拡大は大企業にとっても困難な課題。スタートアップしたばかりの企業が取り組むには限界があることに、その時は気付いていませんでした。
最初は「日本の良いものを海外へ」という思いがあった越境事業ですが、結局は売り上げを求めて市場を国内に移し、なんとか利益だけは確保できる仕組みを整えました。でも、そうなると通常のネイルチップ販売と何ら変わりがありません。今思うと、8年間も続けるべきではなかったと後悔しています。もっと早い段階で軌道修正すべきでした。結局2019年に事業を譲渡し、新たに製造業を対象とした事業展開に乗り出しました。それが音声認識によるクラウドサービス「Hitorigoto」です。

 製造業の現場は、IoT化が進む中で、人間だけがオフライン状態です。さらに、クリーンスーツなどを着ていると、タッチパネル等の作業も困難です。しかし、音声でやりとりできる本サービスなら、瞬時に生産ラインの“今”を把握でき、ムダな作業を可視化し、場合によっては技能伝承にも役立ちます。

教えて先輩!創業でつまずくポイント、乗り越えるコツ その2
顧客によってビジネスのスピード感が違う

成果が出るまでの期間は事業による。
時にはじっくりPMFを練ること。

 製造業にシフトしたのは、ネイル販売での反省を踏まえて、事業拡大にはより大きな市場が必要と考えたからです。現在は業界の異なる2社から「Hitorigoto」を用いた課題解決のご相談を受けていますが、どちらも解決したい課題は、それぞれの業界において共通の悩みのようです。ということは、一つ事例が得られれば、業界全体に展開でき、自然と業界ごとのノウハウが構築されます。
 また、当社のサービス「Hitorigoto」の場合、対象企業の規模がある程度大きくないと、効果を認識しにくいようです。そこでターゲットは、売り上げが50〜200億円くらい、社員は100〜200人くらいの製造業を想定しています。このくらいの規模を持つ会社の課題を解決するには、スタートアップ的に短期間での結果を求めるとうまくいかないため、今はじっくりとPMF(プロダクトマーケットフィット)に取り組んで、機会を見て一気に成長を遂げるつもりです。最終的なビジネスの目標は上場することです。本気で狙い、必ず成し遂げたいと思っています。
 そのためには、とにかく応援してくれるファンをつくることが重要です。周りの創業者たちを見ても、うまくいっている方はいろんな経営者たちからもすごく愛されていると感じます。自分の強みは、前へ前へと、走り続ける元気の良さで、ずっと夢を持ち続けることも得意です。こうした点に魅力を感じてもらい、多くの方から愛される存在でありたいです。

教えて先輩!創業でつまずくポイント、乗り越えるコツ その3
成長を急ぐあまり、投資を見誤ってはいけない!

多様な才能がそれぞれ輝く、
可能性にあふれる会社をつくりたい。

 これまでを振り返って失敗を挙げるなら、8年間は経営層が私一人だったことです。今は支えてくれるナンバー2がいますが、以前は経営者目線を持つ仲間がいなかったので、本当につらい時にそのつらさを共有し、負の方向へ舵を切りそうな時に止めてくれる人がいませんでした。それを考えると、創業はやはり複数人で始めた方が何かと心強いと思います。
 また資金調達をした時、成長を急ぐあまりにいろいろなことに投資をし過ぎてしまいました。その最たるものが雇用です。多い時はインターンを入れて15人の社員がいたこともありました。結局は辞めていただくことになったのですが、その時は経営者として、とても心苦しかったです。当時の反省を踏まえ、人を雇う際にはしっかりと考え、自分と違う才能を持った人、自分よりも能力の高い人を雇うように心掛けています。採用を決めるのは社長の特権でもあります。自分が尊敬できる人材と一緒に働けるのはとても幸せなことですよね。
 これまでさまざまな失敗をしてきましたが、創業の一番の醍醐味は、何をするにしても自分で責任を取れることではないでしょうか。ある経営者の言葉に「人生の豊かさは喜怒哀楽の総量である」というものがあります。経営者でいることほど、喜怒哀楽に富んだ生き方はありません。「責任を取る」という覚悟があるからこそ、やる気も出ますし、自分にはこの生き方がとても合っていると思っています。
 今後の目標は、事業を成長させるのはもちろん、ライフスタイルを通して多様な生き方も伝えていきたいです。広島と東京の2拠点生活をスタートさせたのもその一環です。これから創業される方も、大いに人生を楽しんで、創業を通して人生に豊かさを添えてほしいと願っています。

会社情報

事業所名 株式会社ミチ
所在地 〒739-0043 広島県東広島市西条西本町28番6号 サンスクエア東広島3階 インキュベーションルームC室
連絡先 -
ホームページ https://michi.ai
創業 2012年6月
従業員数 -
業種 専門・技術サービス業
事業内容 工場を音声でつなぐサービスHitorigoto
製造業向けシステム開発
DX人材育成

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