- 合同会社和佳 代表社員
- 谷口 桂子
家族の夢をカタチにしたデイサービス。
地域の元気をここから発信します!
2013年、社会福祉主事の資格を持つ母・桂子さんを中心に、柔道整復師の長女、美容師の長男が協力して、デイサービスを提供する会社を三次市で創業。現在、結婚を機に長女は経営からはずれたものの、代わりの柔道整復師が新たに加わり、アットホームな雰囲気の中、体も心も元気になるような健康サポートサービスを地域に提供している。
家族の夢を地元の三次市で実現。
創業時の問題も、商工会議所の手厚いサポートや友人知人の協力で解決。
働いてよし、暮らしてよしの環境が広島にはある。
家族の夢を話し合った結果、
地元・三次でデイサービスを開業。
会社を起こす前は、長男は美容師、長女は柔道整復師としてそれぞれ就職していました。どちらの仕事も、いずれは独立創業することが多い職種なので、「それなら一緒に創業して、お互いのお客さまをシェアできるような環境がつくれたらいいね」と家族で話していました。その頃は、三次でも整体サロンが増え始めた時期でしたので、それらとの差別化を考えていると、長女から「福祉業界に参入して、機能回復トレーニングのお手伝いがしたい」と提案がありました。
私は、学生時代に「社会福祉主事」を取得しており、デイサービスに必要な管理者および生活相談員になれる要件を満たしていましたので、それなら親子3人でデイサービスを始めようと夢が膨らみました。程なくして息子も地元の福祉施設に転職。介護の勉強をしながら、いつかは自分たちのデイサービスで、美容院に行けなくなったお年寄りをキレイにしてあげたいという夢を描いていました。
ところが実際に準備を始めると、さまざまな問題が浮上してきました。まずデイサービスなどの福祉事業の認可は、すべての準備が整わなければ申請できず、漠然とした計画だけでは話が一向に前へ進まないのです。「必ずやるんだ」という前提のもと、場所を決め資金の段取りを付け、認可申請を行わなければなりません。大きな母体を持つところならいざ知らず、ゼロから出発した私たちには、認可申請までの道のりが果てしなく遠く感じました。空き物件や資金面の情報を提供してくれた商工会議所の手厚いサポートがなければ、到底創業までこぎ着けられなかったと思います。
“いつまでも元気で、キレイでいたい。”
そんなお年寄りの気持ちを応援しています。
現在、私たちのデイサービス施設では、午前と午後の2コマに分けて、機能訓練型のサービスを提供しています。1日滞在型のデイサービスではないので、昼食や入浴のサービスはありません。利用者には事故や脳卒中などでリハビリを必要とされる方もいますが、やはり寝たきり防止のためにトレーニングを行うお年寄りが圧倒的に多いですね。ここで使っているマシンは、トレーニングの成果を数値で確認できるようになっています。トレーニング次第で必ず成果は上がるので、お年寄りは数値に示される結果を見て、勇気付けられているようですね。
利用者の中には90歳を超えるおばあちゃんもいらっしゃるのですが、おばあちゃんが一生懸命トレーニングに励む姿を見ていると、私たちスタッフも元気をもらっているような気分になります。利用者もスタッフも、お互いに元気になれるところがこの仕事の最大の魅力です。
ここに通われる利用者さまの多くは、どこか手づくり感のあるアットホームな雰囲気をとても気に入ってくれているようです。三次で生まれ育った息子は、お年寄りたちの話の輪にもすっと溶け込み、地域の話題で盛り上がったり、美容師時代のスキルを生かして、お年寄りにカットのサービスを行ったりしています。高齢になると、美容院に行くにしても家族の送迎が必要となりますが、ここでならトレーニングのついでに、髪をキレイにしてもらうことも可能です。「キレイになると心も元気になる」と利用者の皆さんにも大好評です。
“仕事さえあれば、地元で暮らしたい。”
創業は若者を地元に定着させる一つの手段。
家族で創業できたこと、そして地元である三次で創業できたことは、私たちにとって、大変大きなメリットでした。現在、長女は他県に嫁いでしまったため、デイサービスの運営からはずれてしまいましたが、長男夫婦が同居して、家事はお嫁さん、デイサービスの仕事は私……といった具合に、ちょうどいいバランスで仕事の役割分担ができています。
一昔前は都会志向の若者が主流のようでしたが、今の若い人たちは「仕事さえあれば、地元で暮らしたい」という人も多いようです。私たちが暮らす三次は自然に恵まれている一方で、広島や福山といった都市も近く、地方暮らしの不便を感じることなく、のんびりとした暮らしを営めます。広島や福山、山陰にも車で1時間ほどの距離ですので、若い人たちは街や海によく遊びに行くようです。
そんなこの地で、創業というカタチで地元に定着する手段を見いだせたのは、大変意味のあることだったと思っています。息子は地元の青年たちで結成した地域おこしの活動に従事していますが、地方ならではのほどよい距離感だからこそ、何かあるとすぐ人が集まり、協力し合えるのだと思います。余談ですが、お祭り一つとっても、若者がいるといないでは盛り上がり方が全然違います。地域を元気にするには、やはり息子たちの世代が根付いていくような環境をつくることが大切です。実をいうと、この施設をリノベーションする際、力になってくれたのも息子の友人たちでした。自分たちで外壁の塗装をし、内装もコストがかからないように、いろいろ知恵をしぼってくれました。こうして無事創業できたのは、地元の応援があったからこそだと思っています。
事業所名 | 合同会社和佳 |
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所在地 | 〒728-0014 三次市十日市南7丁目1-8 |
連絡先 | TEL : 0824-53-1170 FAX : 0824-53-1171 |
ホームページ | http://rehasalon-r.com |
創業 | 2013年9月 |
従業員数 | 3人 |
業種 | 地域密着型通所介護 |
事業内容 | デイサービスでの機能訓練介助 |