生まれは静岡県。高校卒業後、箱根のホテルやオーベルジュ、東京横浜のレストランで勤務していました。
常に自分自身で独立開業することを目標に、調理・接客・バーテンダーなどの職を経験し技術習得に努めました。最後に勤めていたのは、株式会社モスダイニングでした。横浜・東京の店舗で店長として100席以上ある大きな店舗を任されていました。責任ある充実した仕事をさせていただいていましたが、自分自身が接客や調理をすることよりもマネージメントや数値や労務管理の比重が多くなり、40歳になる前に自分自身が本当にやりたかった事をやろうと考え退職しました。
妻の実家である竹原の「食材のバリエーションの豊富さと質の高さ」を知り、竹原での独立開業を考えるようになり、最終的に決めた大きなきっかけとなったのが竹原の人たちとの宴席でした。
自分自身の事業のことだけでなく、町全体のことを前向きに楽しく語り合う姿がとても輝いて見えました。
自分の事業を立ち上げ成功させる、それだけでもとてもやりがいのあることですが、自身の事業を通して町の賑わいを取り戻す一端を担うことができるのであれば、これほどのやりがいのあることはないと思い、竹原に移住することを決めました。
もともと和食の居酒屋だったものを居抜きで借り、リノベーションしました。和の雰囲気をそのまま残しつつモダンな内外装に仕上げています。店舗奥の2テーブルにはダイニングソファにすることでゆったりと過ごすことができます。店舗デザイン・ロゴに至るまで全て自分でデザインしました。
当店は、直接仕入れこだわりのある地元生産者からの食材や自家農園野菜の使用し、地の食材が主役のイタリア料理を提供しています。また、地域食材とワインや地酒とのマリアージュ、ニッカウイスキーとのコラボイベントなど食とともに酒を楽しむ提案を積極的にお客様に行っています。
食を通じて“竹原”の食の魅力を発信し、自店舗の発展とともに竹原の発展に貢献することを目標としています。
(新規性・独自性)
調理だけでなく、接客やワインの知識、商品開発、イベント運営ノウハウなど、過去の経験から学んだものを最大限つぎ込んでいます。私自身がウリであり、他社では真似できない独自性そのものであると確信しています。
竹原及びその周辺は、海の幸・山の幸に恵まれており、バラエティ豊かで高品質な食材が豊富です。その素晴らしい食を市外県外の方に感じていただく事がとても重要と考えています。地の食材をただ使うだけでなく、生産者のこだわりや思い、人柄までも料理と共に感じていただく為に、自ら生産者を訪問し話を伺い見学させていただいています。
(良かった点)
人との繋がりと感謝を感じながら今を必死に生きることができる事です。
沢山の先輩方が自分にくれた知識と経験を活かし「食を通じて人を幸せにする」ことで、恩返ししたいと思っています。自分の事業を継続し続け、地域活性の一端を担うことで、社会に貢献出来るという事は、何事にも代えがたいやりがいを感じています。
(苦労した点)
妻の故郷とはいえ、自分にとっては全く知らない土地だったことです。そんな場所で開業する不安は、多少なりともありました。竹原商工会議所に何度も足を運び、事業に関することを何でも相談し沢山のアドバイスを頂きました。そして家族や地域の皆様に温かく支えられ、開業準備から今に至るまで順調な事業ができています。その全ては苦労ではなく、感謝しかありません。
創業して心から良かったと思っています。
瀬戸内海を眺めながら店まで自転車で通勤し、通勤時間が至福の時間に変わりました。
事業を通じて沢山の方と出会い、地域の愉快な仲間たちが沢山できました。
時には子供たちと一緒に畑を耕し、川で釣りをし、自然の中で家族と過ごす時間も増えました。
現在私は、広島県竹原市で創業し、仕事だけでなく人生そのものがとても充実しています。
後継者不足に悩まされる地方の経済。逆を言えば小さな需要が沢山落ちているという事。
地方は、小さな商売から始める「創業」にはうってつけの日本に残されたフロンティアだと考えています。
私自身の体験を通して、広島県で創業を志す人が一人でも多く現れることを心から願っております。
これにより私の使命である「食を通じて人を幸せにする」ことに通じていくものと信じております。
事業所名 | Trattoria M (トラットリア エム) |
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所在地 | 〒725-0026 竹原市中央4-6-5 |
連絡先 | TEL : 0846-48-9001 |
ホームページ | https://trattoriam.gorp.jp |
創業 | 2017年10月 |
従業員数 | 2名 |